バイリンガルでいこう! [No.127]
みなさん、こんにちは。Brain100 studioです。
ChatGPTをはじめとする生成AIが話題となっているこの頃ですが、機械学習(AIのひとつ)を使って人間よりも精度高く判断する手法はいろいろなところで使われています。
翻訳の分野もご多分に漏れず、相当な外国語レベルでない限り、機械翻訳の方が良いので、外国語を学ぶ必要がなくなった!と思うかもしれません。
ところが、第2外国語を学んでバイリンガルになると、認知症の発症を遅らせられることがわかっています。
そりゃそうだけど、バイリンガルは・・・
と思いますよね。
いまさら対面で外国人と学ぶなんて無理!・・・とちゅうちょするあなたに贈ります。
今日はお手軽なツールを使って、脳をにわかバイリンガル化する方法をご紹介します。
■ バイリンガルは脳の老化を遅らせる
まずはおさらいですが、2つの言語を話すバイリンガルは、脳の老化を遅らせることがわかっています。
以前のメルマガでご紹介しましたが、バイリンガルにはこのようなメリットが発見されています。
- バイリンガリズム(2つの言語を使う能力)は脳の老化を遅らせる可能性があると、ロシアHSE大学と英国ノーザンブリア大学の研究で示唆されている。
- 60歳以上の成人を対象に、「フランカー課題」という認知機能評価テストを実施。外国語を流暢に話す被験者は一般的な成績よりも高い結果を示した。
- 研究では、バイリンガルの人々は日常で2つの言語を選択・切り替える能力が関係していると分析。言語の習熟度が学習期間よりも重要であることも示された。
- バイリンガルは認知症の診断がモノリンガルより5-7年遅いという結果も報告されている。
詳しくは、こちらのメルマガをお読みください。
バイリンガリズムは認知機能を守る「外国語の習得という認知予備能」 [No.79]
バイリンガルたちは、一方の言語を話し、他方の言語を話さないようにしているのですが、こういう複雑な認知行動を日々やっていることが良いようです。
であるならば、日本では中卒以上なら少なくとも英語を学んでいるのですから、このスキルを使わない手はありません。
スキルというほどでもない??
いやいや、おそらく多くの方がそう謙遜しますが、基礎力には十分です!!
認知症予防に使えるなら、今さらながらやってみませんか?

■ 外国語なんて使わない??
でも、今さら外国語の勉強なんて・・・と思いますよね。
それでも、海外旅行にも行きたいこともありますし、日本を訪問している外国人が困っていたら手助けしたいこともあります。
そんな時に少しの準備があれば、海外で人に尋ねたり日本にいる外人さんに話しかけることもできます。
先日コンビニの銀行端末でお金を引き出せずに困っている外人さんに"Help me!"と声をかけられました。
無事お手伝いが終わってお金が出てくると、感謝感謝で握手されました。
おかげで、こちらの心も晴れ晴れ。
日本語の画面を見ながら操作したのでたいしたことはしていませんが、うれしくなります。
予期せぬこの感動も大いにプラスです。
■ 旅に行くなら
海外旅行に行くなら、現地の言葉を少なからず勉強していくでしょう。
旅行に行くとなるとワクワク感も高まりますので、その気になれば昔ブームとなった「駅前留学」をしてから行くのもありかもしれません。
言葉だけでなく、現地の歴史を学ぶのもいいでしょうし、文化について学んでおけば楽しみも広がります。
思い切って現地のコミュニティに入ったり、体験などをすることで新しい発見もあると思います。
日本に来る外国人でも、最近ではお寺で座禅をしたり、お茶の体験をするなど、日本でしかできないことを体験する方が増えています。
その方が現地の文化を知り、言語に対する理解を深めることにもなりそうですね。
■ どうやって始めようか?
がっつり学びたいなら、対面で先生に教わるのが良いかもしれませんが、クラウド時代ですから学び方も多様になっています。
自分が求める学び方、目標レベルによってはそれほどお金をかけなくてもできるようになっていると思います。
ここでは皆さんが知っているような学習方法は除いて、最近利用できるようなものを紹介します。
- 言語翻訳+読み上げ
今や何10カ国語もオンラインで簡単に翻訳してくれます。
翻訳ですと、自分がしゃべりたいフレーズを知ることができる点がメリットです。 - アレクサ君を活用
音声認識して動作してくれるアマゾンのサービスがアレクサです。
アレクサに対応したデバイスを持っているなら、会話が可能です。 - NHKゴガク
NHKラジオの語学講座がスマホアプリでストリーミングで聴けます。 - スマホアプリ
スマホアプリもどんどん進化し、AIにより会話レベルにあった出題をしたり、チャットで会話することができます。
それぞれ解説しますね。

■ 言語翻訳+読み上げ
言語翻訳で今一番精度が高いと言われているのが、DeepLというサービスです。
ドイツで開発されたもので、それまで既存の翻訳ツールなどでは「とても実用にならないなぁ」と思っていたところに、突如現れました。
すごく精度が高いです。
日本語ではよく主語を省いて会話しますが、DeepLは前後の文書から判断していると言われており、正しく翻訳してくれます。
そうやって翻訳した言葉を今度は正確な発音で聞きたい、ということになるのですが、残念なことにDeepLの翻訳はすごいのですが、言語読み上げがイマイチです。
そこで、言語読み上げをSpeechifyというサービスで読み上げると、これがまた素晴らしい。
「日本語」で読ませてとてもなめらかなので、おそらく他の言語も同等レベルと思います。
■ アレクサ君を活用
アレクサとは、アマゾンが提供している音声認識・音声応答のサービスです。
アマゾンエコーなどアレクサに対応した端末が必要になりますが、非常になめらかな音声で返事をしてくれます。
個人的には、NHKニュースの「AIによる自動音声」よりも機械っぽくないと思ってます。
※言っている言葉は機械が生成したなという感じですが。
そんなアレクサ君を語学に利用するには、
「アレクサ、日本食レストランはどこにありますか?」をスペイン語で言ってください。」
などというと、ちゃんとスペイン語で答えてくれます。
表示パネルのあるデバイスですと、その言葉も表示されます。
ほかにも、アレクサを日英のバイリンガルモードにすると、英語で話しかけると英語で応答してくれます。
「アレクサ、日本語と英語で話して」と言うと、バイリンガルモードになります。
これで英語で依頼することができるようになり、自分の英語が伝わるか、ということに利用できます。
■ NHKゴガク
スマホにNHKゴガクというアプリを入れますと、NHKゴガクラジオ番組がいつでも聴けます。
これに語学テキストを組み合わせれば勉強ができます。
現時点で対象になっているのは、次の8言語です。
- 英語(10番組)
- 中国語(2番組)
- ハングル(2番組)
- イタリア語(2番組)
- ドイツ語(2番組)
- フランス語(2番組)
- スペイン語(2番組)
- ロシア語(2番組)
配信期間は放送から1週間なので、その期間内だけのサービスですが、ラジオの時間に縛られずに聞けるのがメリットです。
■ スマホアプリ
スマホアプリにも一人で学習できるものや、オンラインで接続して会話するものなどたくさんがあります。
これはなかなかどれがいいとは言い切れませんが、たとえば次のようなものがあります。
Duolingo
30カ国超の言語を選んで学習できます。
日本語で使えるのは、英語・韓国語・中国語・フランス語の4つです。
その他の言語は英語をベースに学べます。
English with Andy
英語でチャットができます。応答はAIがしてくれ会話ができます。
有料サービスです。
スマホアプリのいいところは、勉強していないと
「今日勉強しませんか?」
などと通知をくれることです。
アプリによってはかわいい通知もくれますので、「よしやるか!」と思わせます。

いかがでしたでしょうか?
旅行に行くなどの目的を持って語学を学べば継続するモチベーションも生まれやすいです。
バイリンガルで頭の中の普段使わないところをぜひ使ってみましょう。

もしこの記事が気に入っていただけましたら、
上の「ハートボタン」を押していただけるとうれしいです。
今後の励みになります。


