認知症予防は何が大事か? [No.174]
新年あけましておめでとうございます。
今年もみなさまにとって良い1年であることをお祈りいたします。
昨年末にご案内しました、「明石家さんまのご長寿グランプリ2024」をご覧になったでしょうか?
当日の本番前にさんまさんの楽屋にお邪魔して、事前練習をさせていただいたのですが、食事中だったので「待ちます」というスタッフの声に「今やるよ」と気さくに応じてくれました。
たった1回やっただけで「わかった〜」と言ってくれたのですが、あの番組でも紹介していたように、さんまさんは短い説明でぱっと理解して自分流にやってくれる人ですね。
おかげで、当日のスタジオ内の観客の盛り上がりはすごかったです。
新年第1回は、認知症予防についてのメルマガをご紹介します。
お正月は終わってしまいましたが、「認知症予防のために、今年は○○に頑張る!」という目標を立てる参考にしてください。
ご注意:
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◾️認知症の危険因子
医学誌The Lancetの「ランセット認知症予防・介入・ケアに関する国際委員会」が2024年に新たに2つの認知症の危険因子は次の2つでした。
- 中年期~:悪玉コレステロール(高LDLコレステロール)
- 晩年期~:未治療の視力低下
この2つを追加した認知症の危険因子の全貌は次の絵で説明されます。

年齢によって影響するものが違うのですが、多くの人が属する「中年期」には多数の危険因子が存在することがわかると思います。
難聴・糖尿病・喫煙・高血圧・肥満・運動不足・過度の飲酒・・・
どれも思い当たるものがありません!と言い切れる人はいいでしょうが、1つでも2つでも思い当たる人は、できるところから対策をしていきましょう。
この中から、難聴と運動不足について取り上げて関連記事をご紹介します。
◾️ 難聴について
難聴の認知症リスクについては、次のようにまとめられます。
- 難聴の程度が上がるほど認知症になる割合が高い
- 補聴器を使用すると、認知機能の低下が遅くなる
聴力が落ちてきていることは健診などでわかりますし、人の話が聞き取りづらいなどの自覚があれば、早めに補聴器の利用を考えることも推奨されています。
聴力が低下すると、コミュニケーションが取りづらくなり社会活動が低下してしまうことが認知症を進める原因と考えられています。
耳で聞いて脳が反応することも大事でしょう。
補聴器を付けて人とのコミュニケーションを円滑にすることが、積極的に外に出て人と交流につながります。
なぜ難聴は認知症リスクか? [No.167]
難聴の程度が上がるほど認知症リスクは高まります。
過小評価できない、難聴は中等度で認知症リスクが6割高い [No.91]
日本の補聴器使用率は欧米より低いのですが、補聴器で認知症リスクが3割減るとの報告があります。
◾️ 運動不足について
運動が体にいいことはみなさんご存じの通りで、今さらのことかもしれません。
「エレベーターやエスカレーターをやめて階段を登ることがいい」と言われても、楽したい、時間が大事、そんな気持ちを抑えることは難しいものです。
しんどい思いして階段をの張っているとき、「この階段を登ることが何の役に立つのかな〜〜」と思った瞬間、義務的にやっていると登る意欲は萎えます。
運動の効果をカロリー消費アップや筋トレ代わり、認知症予防などのいくつかの効果を知っていたら、続けられるかもしれません。
モチベーションにつながることを見つけて、小さなことから始めてみるといいと思います。
運動習慣が記憶・学習領域の脳容積の増大と関連 [No.140]
1日4000歩未満でも効果があることがわかりました。
歩こう!散歩で海馬の体積を増やせる [No.52]
適度なウォーキング(有酸素運動)は「年齢にして1年ほど若い状態に戻る」ほどの効果が期待できる。

◾️行動に移す方法
やろうやろうと思ってもなかなか始められないのが人の常。
認知症の予防活動についてもそうです。
そんなとき、考え方を変えると取り組みやすくなるということはよくあります。
例えば「メリット」をうまく考えるということですね。
何か欲しいものがあるけど、値段も張るし利用頻度を考えると買っていいか迷う時に、「こういうことに役立てられる」とか「こういう効果もあるはず」などと自分を納得させるものを見つけて、買う口実にした経験は少なからずあると思います。
そういったロジックで始めると良いです。
そんな考え方を教えてくれるのが次のメルマガシリーズです。
記事は「高齢者に行動変容を勧めるには」というタイトルになっていますが、自分を理解させるためのテクニックとしても十分使えます。
健診や人間ドックに行ってますか?
聴力、悪玉コレステロールもわかりますし、生活習慣病予防などの保健指導も入りますね。
まずはこういう健診を受けて気づきを得るところがスタートかもしれません。

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